花沢健吾先生はダブルですごい・・・

アイアムアヒーロー」完結後、花沢健吾先生の次回作はまだかなあ、などと嘆いていた情弱おじさんな私ですが、知らぬ間に最新作が(しかも2作も)発売されていたとは・・・まさに本日知りました。そして即買い読了いたしました。両方ともどストライク!

日本社会にはびこる忍者組織の末端構成員の活躍を描く「アンダーニンジャ」(ヤングマガジンコミックス)と男性が死滅した近未来の日本を描く「たかが黄昏」(ビッグコミックススペシャル)、いずれもSF作品としてはこれまでに書き尽くされてしまったかにも思えるジャンルに、あえてダブルで挑むという、なんという構想力。

アンダーニンジャは、主人公のキャラクター設定から、生活環境設定まで、のっけからぐいぐい詳細に描き込まれ、いっぺんに好きになりました。アパートの謎の同居人から、海外から来る暗殺者、組織の上層部の人間など、よくもこれだけ個性的なキャラクター考えつくなあと感心しますね。

逆に、たかが黄昏の方は、ストーリー展開はゆっくりめ、近未来の時代背景や社会状況などディテールを書き込みつつも、謎解きは後といったところでしょうか(アイアムアヒーローもこんなペースだったなあ)。

両作品の巻末にそれぞれ他方の第1話がおまけで掲載されているのも、将来ストーリー中のクロスオーバーがあるのかも・・・などといろいろ勝手な予想したりして、お楽しみがつきないですね。